【第2回】自分の考えを強引に貫いた結果は?

今日は、私がまだ大学3年生の時の失敗談です。
当時、色々な事情があった上で私は所属していた弓道部の主将に任命されたんです。
大学生まで、ちゃんと部活に所属したことがなかった私にとって、すごいプレッシャーだったのを覚えています。
二人の副将と主務と呼ばれる事務責任者と女子責任者と主将の5名で幹部が構成されていました。

当時の私は、とにかく体育会系のノリを嫌っていました(体育会系の部活に入ったのに!)。
そんな私が主将になって進めたのは、無意味な伝統の廃止でした。

ある日の幹部会で私は、みんなに告げました。
「○○は続ける意味がないと思うんだ。ただ伝統として残っているものだからやめたい」と。
これに副将の一人が大反対し、私と口論になりました。

彼から「昔から続けていることを何故辞めるのか、納得がいかない」と言われ、私は彼に「じゃあ、続ける理由は?オレが納得できる理由で説得してほしい」と伝えると、彼の回答は「伝統だから・・・」以外はありませんでした。
もちろん、私はその伝統の廃止を断行したのです。
彼は納得するわけもなく、以降、私と彼は事あるごとに意見が対立するようになったんです。

当時の部活の状況は決していいものではなく、1部リーグ残留をかけた大事な時期だったので、本来であれば幹部が一枚岩となって部活を引っ張っていかなければならない時期でした。
そのような中で、私は自分が信じる正義をただただ相手に押し付けてしまった事で、チームを一つにまとめるどころか、チームが一つになる邪魔をしてしまったわけです。これには、主将を引退するまでの1年間、ずっと悩まされ続けることになります。

今なら、もっと違った対応をしたことでしょう。場合によっては、伝統的なことが必要であるという結論に至る可能性だって十分に考えられます。でもその時は、自分の正義=世界の正義と勘違いしていたんです。自分の考えを強引に貫いた結果、大切なものを失ってしまったわけです。

自分と考えが違うものを簡単に否定してしまうことで起こしてしまった大失敗でした・・・。